介護保険制度が生まれた背景
すでに日本は高齢社会。
団塊の世代が一気に定年を迎えれば、それに拍車がかかることは自明です。比較的大きな公園に朝6:30頃、是非行ってみてください。そこにはたくさんのご高齢の方がラジオ体操をしており、公園の外周を大きく腕を振って歩いています。そして、早朝のコンビニエンスストアに行ってみてください。1人暮らし用の食材を買いにみえるご高齢の方で混んでいたりします。
元気な高齢者はより元気に、また介護を必要とする方はそれ以上悪化させないために、できる限りその人なりの自立した生活を送り、尊厳のある人生を最期まで全うできるよう社会全体で支援する目的で、介護保険制度は2000年4月に導入されました。
では、そもそも介護保険制度創設のねらいは具体的に何なのでしょうか。
介護保険制度制度創設のねらいその1
高齢者介護問題への社会全体での取り組み。
そうなんです!高齢者介護問題は高齢社会の最大の課題です。今後、どの外国も経験したことのない高齢化が日本に訪れます。その高齢化の進展に伴い、寝たきりや認知症高齢者が急速に増えることが見込まれています。また、介護が必要な期間が長期化し、介護する家族の高齢化などが進んでおり、家族による介護では十分な対応が困難となってきています。そこで高齢者介護を社会全体で支える仕組みを構築し、高齢者介護の不安を軽減または解消し、安心して生活できる社会をつくることを目指しています。
介護保険制度制度創設のねらいその2
社会保険方式の導入。
介護保険制度において介護「保険」という名前の通り、介護サービス等の費用を公費(国や都道府県、市区町村のお金)を財源とする社会扶助方式ではなく、保険料を財源の中心とする社会保険方式で賄います。このことで、介護保険料を負担する見返りとして介護サービス等にかかる給付を受ける関係がはっきりします。
介護保険制度制度創設のねらいその3
利用者本位のサービス提供。
老人福祉と老人医療に分かれていた介護保険制度施行以前の縦割り制度を再編成し、介護保険制度の利用者が自らの選択により、多様なサービス提供事業者から適切なサービスを総合的・一体的に受けられるようになりました。
介護保険制度制度創設のねらいその4
社会保障構造改革の推進。
介護保険制度を創設することで、介護の部分(社会的入院など)を医療保険制度(老人医療制度を含む)から切り離すことで、傷病の治癒という医療の本来の目的にふさわしい制度に改革し、さらに年金や社会福祉等の他の社会保障制度の改革・整備にもつなげていくことができます。
以上のことから高齢者介護を統一的に整備し、ひいては社会保障全般の構造改革のスタートとして導入されたのが、介護保険制度であったわけです。
介護を社会全体で支える制度として定着てきた介護保険制度は、スタートして6年が経過しました。そこで平成18年4月、介護保険制度改正においてこれからの超高齢社会に向け、介護保険制度が安定して運営・維持されることを目的に見直しが行われたのです。